いつになったら開通するのか謎だった、リヤドメトロ。2024年12月に突然、部分的にサービスを開始しました。
まだオープンしていない主要駅もありますが、とりあえず2025年3月時点でのリヤドメトロについてまとめてみました。
リヤドメトロとは?

リヤドメトロとは、リヤド市内を東西南北に走る、世界最長の無人運転の地下鉄です。
全部で6路線から成っていて、今では現地に住む人たちの重要な交通手段となっています。
Saudi Vision 2030という、サウジアラビアの皇太子殿下が主導する開発プログラムがあるのですが、リヤドメトロの開通はそのプログラムの中にあるいくつものプロジェクトのうちの1つ。
渋滞の緩和や、CO2削減を目的としており、実際にリヤドメトロが開通してから若干渋滞がマシになりました。
リヤドバスと合わせて使えば、リヤド内であればもうほぼどこでも行けるようになったので、タクシーに高いお金を使わなくて良くなりました!(どうしてもタクシーより時間はかかりますけど…)
私はよくリヤドメトロやリヤドバスを利用するのですが、リヤドメトロはサウジ人利用者が多くて、リヤドバスは外国人労働者がよく使っているように思います。
リヤドメトロの料金設定と支払い方法
リヤドメトロの料金設定
リヤドメトロの料金設定は、リヤドバスと全く同じで、2時間乗り降りし放題で4リヤル。
ちなみに、リヤドメトロとリヤドバスを混合して利用しても2時間4リヤル。
よく乗る場合は、下記の通り定期券もあります。
・3日間パス 20リヤル
・7日間パス 40リヤル
・30日間パス 140リヤル
あとは、リヤドメトロにはファーストクラス車両があって、そっちに乗る場合の料金設定は下記の通りです。
・2時間パス 10リヤル
・3日間パス 50リヤル
・7日間パス 100リヤル
・30日間パス 350リヤル
リヤドメトロ全6路線のうち、観光に便利なブルーラインはいつも混んでいるので、混み回避のためにファーストクラスに乗るのもありかもしれません。ただ、座れるかは運次第。
リヤドメトロの支払い方法
リヤドメトロの支払い方法は、大きく分けて3つあります。
- リヤドメトロ・バスの専用カード、Darbカード
- タッチ決済可能なクレジット・デビットカード(Mada, Visa, Mastercard)
- 専用アプリ「Darb」上で購入した乗車券(QRコード)
1番に関しては、お金をチャージして使う専用の交通カードを使う方法です。日本でいうSuicaとかICOCAみたいな感じです。全てのリヤドメトロ駅と、一部のリヤドバス駅の自動券売機で購入可能です。リヤドメトロの駅には、スタッフが多すぎるくらいにいるので、購入の方法がわからなくても、スタッフが助けてくれます。
2番は文字通り。
3番は、リヤドバスやリヤドメトロ専用の「Darb」というスマホアプリがあるのですが(次の項目で説明)、そのアプリ上で乗車券を購入できます。アプリを購入するのにクレジットカードまたはデビットカード(Mada, Visa, Mastercard)が必要です。
リヤドメトロ・バス専用スマホアプリ「Darb」

リヤドメトロとリヤドバス共通で使える、「Darb」というスマホアプリがあるのですが、ダウンロードしておくと便利かと思います。
目的地までの乗り換え検索に使える
Darbアプリには全てのメトロ駅とバスの停留所が確認できて、次のバスやメトロがいつ頃に来るかもわかります。
Google Mapsのように、出発地点と到着地点を入力すると、リヤドメトロとリヤドバスを使った経路を出してくれます。
↓こんな感じで、リヤドメトロとリヤドバスを併用して使う経路も出してくれる。

乗車券が購入できる
Darbアプリ上でも乗車券が購入できます。(アカウント登録&ログインが必要)
乗車時にいちいち交通カード出すのダルいなぁ、スマホだけで完結させたいなぁという人は、Darbアプリで乗車券を購入するのが良いと思います。QRコードが発行されるので、交通カードかざすのと同じように、改札にQRコードをかざす形になります。
観光に便利なリヤドメトロ
観光はリヤドメトロ3路線でほぼ網羅!
旅行で来ているのであれば、ブルー、オレンジ、イエローラインの3路線で、事足ります。なんなら、ブルーラインだけでも良いくらいです。
リヤドメトロのブルーラインは、リヤドの観光スポットをほぼ網羅しています。
KAFD(King Abdullah Financial District)、キングダムタワー(キングダムセンター)、アルファイサリアタワー、国立図書館、国立博物館、マスマク城塞…これ全部ブルーライン上です。
夜にかなり賑わうOlaya通りのカフェが立ち並ぶエリア(Alinma Bank駅、Bank Albilad駅)もブルーラインでアクセスできます。
あとは、アルラジグランドモスクというリヤドで一番大きくて無料ツアーもあるモスクと、サウジアラビア鉄道(SAR)のリヤド駅に行くには、オレンジライン。
キング・ハーリド国際空港からKAFDまで行ける、イエローライン。(KAFDでブルーラインに乗り換え可能)
ちょっと惜しいのが、リヤド郊外のディルイーヤにある遺跡、At-Turaif World Heritage Siteまでは、リヤドメトロもリヤドバスものびてないんですよね。ここも公共交通機関で行けたら観光目線では完璧だったのに…!!
以前、リヤドバスがサービスを開始した時に、リヤドバスだけ使ってリヤド観光してみたのですが、どうしても時間がかかりました。待ち時間とか、渋滞時の移動時間とかが長くなってしまって。
そこをリヤドメトロはクリア!本当に便利になりました。
ユニークなデザインの駅
リヤドメトロの駅は、だいたい同じようなデザインなのですが、主要駅は個性があります。
いくつかご紹介します。
KAFD Metro Station

リヤド観光で外せないスポットの1つ、KAFD(King Abdullah Financial District)。リヤドメトロ開通時に現地人でごった返した駅です。なんなら今でもかなり混みます。特に夜。
ここは3路線、イエロー、ブルー、バイオレットラインが通っていて、駅構内も広く、バスターミナルもあります。
至る所で紹介されているので、ご存知の方も多いと思いますが、ザハ建築です。この駅だけですごい金額してそうですね。(ちなみにリヤドメトロは全体で220億ドルかかったそう。)
奇抜建築が立ち並んでいるエリアで、飲食店もどんどん増えていて、散歩にも良いエリアです。個人的に、雰囲気は虎ノ門だと思っています。
National Museum Station

次に、National Museum駅。駅名通り、国立博物館の最寄り駅です。
ホームに展示スペースもありましたが、何も展示されてませんでした。なんならケース壊されてて、ここに何かが飾られる日は来ないんじゃないかと思ってしまいます。
Qasr Al-Hokm Metro Station

最近オープンした、中庭のあるQasr Al Hokm駅。ブルーラインとオレンジラインが通っています。
マスマク城塞の最寄駅です。涼しい時期であれば、ローカルの憩いの場であるSalam Parkも歩いて行ける距離です。
現時点でまだ営業していませんでしたが、人気カフェのCamel Stepや、コンビニも併設されていました。
その他、リヤドメトロについての注意事項
ラマダンの時の営業時間について
2025年3月現在、ラマダン真っ只中です。
ラマダン中は、下の画像の通り、営業時間が変更されています。
来年以降のラマダンも同じかどうかは不明なので、参考程度に見ていただけると幸いです。

持ち込める荷物の大きさは、機内持ち込みサイズのみ
空港からリヤド中心部へ行くのに便利なリヤドメトロですが、残念ながら大きな荷物を持って乗ることができません。
具体的に持ち込みが許されている荷物のサイズは、56x45x25cm以下(飛行機の機内持ち込みサイズ程度)です。
リヤドメトロ車内は飲食禁止
リヤドメトロ車内は、飲食禁止です。罰金150リヤル。
密閉容器に入った飲食物は持ち込めます。
今のところ思いつくのは、こんな感じですかね…
また何か書き足した方が良いかなと思うことがあれば、追記したいと思います。